【ワーホリ】オーストラリア(ケアンズ)で住むところを探す〜流れから注意点など〜

 昔々あるところに、念願のオーストラリアでのワーホリが決まりウキウキしていた人がいました。その人は渡航が迫ってきたのにも関わらず『家なんか簡単に決まるだろう』とたかを括り、ゲストハウスを1週間だけ予約しました。

 さて、何にも調べずに行き当たりばったりで渡豪したその人は、まずどうやって家を探していいか分かりませんでした。ネットの数少ない情報を元に家を探すと同時に、銀行口座の開設やRSA(お酒を取り扱う資格)取得や履歴書の用意・職探しなど諸々することもあり、最初の3日間は家探しに集中できませんでした。

 そうするともうあと4日でゲストハウスのチェックアウトです。もちろん延泊しても良かったのですが、仕事探しやその他の雑務も家が決まらないことには落ち着いてできそうにありません。またスーツケースを開けたり閉めたりプライベート空間のないゲストハウス生活を早く終わらせたくて仕方なくなります。家が決まらない焦りは計り知れず、ストレスの多い日々を悶々と送っていましたとさ。

 お気づきの通り、『その人』とは私のことです。住む家が決まらないのが、渡航時の一番のストレスでした。新しい土地に来てワクワクしていると同時に、焦りが楽しみを半減させます。ネットの情報は数少なく、ゲストハウスでたまたま台湾人の女の子と出会っていなければ家探しはもっと難航していたと思います。そこで今回、私がオーストラリアのケアンズで家探しに使用したサイトや家探しのポイントなどをお伝えし、家探しのストレスを一刻も早くなくせるようお手伝いできればと思います。他の都市でも応用できると思われるので、ぜひ参考にしてみてください。

家の種類

 まずはオーストラリア(ケアンズ)で借りることのできる家の種類をおおまかにお伝えします。

シェアハウス

 学生やワーホリなどのバックグラウンドの違う人たちが、約3~8人ほど同じ屋根の下で暮らすスタイル。家賃を一番押さえられるイメージ。家や部屋によってはエアコンがあったりなかったり、様々な家のスタイルがあります。

ホームステイ

 家主(オーナー)やその家族たちが住んでいる家の一部屋を借りることです。最初に語学学校に通う際にエージェントが斡旋してくれるイメージで、食事がついていたりします。

アパート

 日本と同じく自分で部屋を借りることです。1人なので、家賃はかなり高めなのと、短期の滞在の人たちにとっては借りるのが難しいと思います。(審査など)

ホステル・バックパッカーズ

 部屋を借りずに、4〜10人ほどの旅人たちと共に同じ部屋で過ごすスタイル。相部屋が基本です。意外と長期割引があるので、シェアハウスと同じくらいの金額で泊まれたりします。個室だと一気に高くなります。

家を探す際の媒体

1.Flatmate

 フラットメイトというサイトがあるのですが、基本的に無料で使うことができます。部屋を探している人と部屋を貸したい人、それぞれがうまく探せるように作られています。

 無料で使用できると書きましたが、追加料金を支払ってさらにお得に部屋を探すことができます。例えば、アーリーバード制度といって無料ユーザーよりも先に情報を見ることができたり、相手の電話番号を表示できたり(表示できることによって、連絡がつきやすくなる)、こちらがお金を払っているので部屋を貸す人にとっても真剣に部屋探しをしているという指標にもなります。中には課金していない人は信用していないという方もいます。

2.Gumtree

 こちらもとても大きなサイトで、ガムツリーといいます。このサイトでは、部屋だけではなく仕事や車、家具、ガーデニング用品などの、人々が売りたいものが扱われています。

3.Facebook

 おなじみFacebookのグループで部屋を探す方法です。私はこれで家(部屋)を探すことができました。ケアンズだと、『Cairns Houses, Rooms, Rentals』『Flatmates Cairns』などの複数のグループが存在しており、グループ内に部屋を探していることを書き込んだり、反対に部屋を貸している投稿も多くあるので大いに活用できます。グループは承認制ですが、簡単な質問に答えた後に参加することができます。

 またMarket PlaceというFacebook内でさまざまなものを売買している項目があるのですが、そこでも部屋や自転車、車などその他たくさんのものが掲載されています。気になったらメッセージを送り、内見に行くという感じです。

 Facebookということで、‘基本的には’本名で登録なので安心ですね。ですが、たまに詐欺も報告されているので注意するに越したことはありません。気をつけてくださいね。

4.Twitter

 意外とあなどってはいけない、Twitterです。日本語での情報収集に一番長けていると思います。検索欄で「都市名+部屋/レント」などと調べてもいいですし、滞在都市の人たちをフォローし、部屋を探しているTweetをするといいと思います。数は少ないと思いますが、たくさんの情報が手に入ると思います。日本で全くTwitterを使っていなかったのですが、オーストラリアへ来てたくさん使うようになりました。

 TwitterもFacebook同様、詐欺や出会い目的などで使用している人もいるので、ご注意ください。

5.友人の紹介

 シェアハウスでも空きが出そうになると、住人の紹介でその友人が入居したりします。私は職場で「引っ越しを考えてる」と色んな人に言っていたら、同僚が「僕の家、3人退去するからもうすぐで空き出るけど、オーナーにインスペクションできるか聞いておこうか?」というお声がけをいただきました。場所が市内から少し離れていたのでお断りしましたが、そういうチャンスもあるので色んな人に言っておくといいと思います。

6.掲示板🪧(日豪プレスなど)

 Twitterで見たのが、ケアンズのオーキッドプラザ(Orchid Plaza Shopping Centre)というところに張り紙があるらしいのですが、私は見たことはありません。また、日豪プレスというサイトがあるのですが、あんまりピンと来なかったのでイマイチと判断しました。

家を探して借りるまでの流れ

 では、実際に家を探して借りるまでの流れを書いていきます。探す際や入居にあたって大事なことは次項にて。

1.前の項目で記載した媒体でいい物件をいくつか探す

 1つのみならず、複数の媒体を使った方がたくさんの物件を探すことができます。ある程度目星をつけておきましょう。

2.担当の人に連絡する(電話やSMS、あるいはアプリ上のメッセージツールにて)

 時間がとてつもなくある方を除いて、気になる物件は一つに絞らずにたくさん連絡しましょう。また連絡する際の第一印象はとても大事なので、丁寧な対応を心がけましょう。

メッセージ例 
 Hello, I’m OO(フルネーム)from Japan who’s interested in your place/room. I’d like to visit for inspection on your earliest date possible. Looking forward to hearing from you. Thank you, OO(フルネーム).
 ”こんにちは、日本から来た〇〇と言います。あなたの家(部屋)に興味があり、一番早い時間で訪問したいと考えています。連絡お待ちしています。ありがとうございます、〇〇。”

3.インスペクション(内見)の日程を決める

※インスペクション(略してインスペ)とは※
物件の内見のことです、家(部屋)を決める前に実際に見に行きます。
部屋の状態やその他諸々の設備を確認したり、オーナー/或いはin chargeの人に質問したりできる貴重な機会です。これなくして部屋を決めることはないといっても過言ではありません。

 メッセージを送って、実際の日程を決めましょう。大体相手から指定してくれるのと、もしこちらで行けない日がある場合はじめから伝えておくとスムーズにいきます。

4.内見に行き家の状態やルールなどを確認する

 内見が一番大事といっても過言ではありません。家や部屋の状態を確認できる貴重な機会です。ネットに載っている写真はもちろん綺麗な写真を載せていることが多く、実際見に行くとゴミだらけだったり汚いところが目に付くこともあります。百聞は一見にしかず、です。

5.入居する日程を決める

 その場で即決したのなら、オーナーに入居したい旨を伝えましょう。もし内見に来て入居したい人が複数人の場合、オーナーの選考になるので連絡を待つしかありません。おそらく滞在期間や性別、国籍、仕事内容などによって決定されていると思います。

6.ボンド(保証金/退去時に返還)とレントを支払い入居開始

 ボンドというのは保証金なのですが、退去時に何もなければ返金されます。鍵をなくしたり備品を壊したり万が一の時のお金を預かってもらっているイメージです。ホテルのデポジットと同じようなことです。通常は家賃(週払い)の2倍の金額に設定されていることが多いです。

 ちなみにボンドを先に支払って取り置きみたいなのしていた人もいますが、基本的に入居してから手渡しかバンクトランスファー(銀行振込)することを強くおすすめします。入居すらしていないのにボンドを支払って、入居できず実は詐欺でしたというケースをよく聞くからです。

 私の場合、入居が決まり移動した日にボンドとして2週間分の家賃、最初の1週間の家賃、退去時最後の2週間分の家賃をお支払いしました。退去時は2週間前にオーナーに伝え、最後の家賃はもう支払わなくてもよくなります。

◆最初の支払い詳細◆

ボンド:$220×2=$440
家賃1週間分:$220
退去時最後の2週間の家賃:$440
—————————–
合計:$1,110

探す際や入居するにあたって大事なこと

 当時1人で家を探していたこともあって、何も情報を頭に入れていませんでした。もっとこうしたら良かったな〜とか後から気づいたことや調べたことを書いておこうと思います。箇条書きで思いついたことを書いたのでまとまりがありませんが、ご了承ください。

◆部屋や家のディスクリプション(詳細情報)は事前に確認。どういう家で何人住んでいて、どういう人を求めているのか、などの情報をあらかじめ読むか聞いておくのは大事です。何人住んでるかということに関しては、特にお風呂場がいくつあるのかが重要です。例えば5人住んでいるのに、シャワールームとトイレが同じ空間で1つだと、朝などの忙しい時間帯に被るとだいぶ辛いと思います。

◆ミニマムステイといって、滞在する最低日数が決められているところがほとんどです。オーナーも入居者が短期間で入れ替わるより長期的に借りてくれる人を探す方が色々と負担も少ないからです。最短だと2週間というところもありましたが、基本的に最低2ヶ月で探している人が多かったです。

◆備品設備。洗濯機や鍋とか、何を使っていいのか確認しないとフライパンから用意しないといけないかもしれません。基本的には備品はオーナーのものを使用していいイメージですが、事前に確認しておくと後々思ってたのと違ったとならずに済みます。トイレットペーパーとか意外と大事ですね。

◆家賃に何が含まれるかは重要で、光熱費、Wi-Fi、Netflixなどのことです。中には光熱費は別で、家にいる人の人数で均等に割るところもあるので要確認です。家にいない人は不利ですね。

◆予算。シングルルームの予算イメージ(違ってたら連絡ください笑)は、エアコンなしのシェアハウスで$140-160くらい。通常のシェアハウスが$170-220、ホームステイは$200-250の範囲のイメージです。もちろん立地、部屋の大きさや設備によって金額は異なります。

◆ボンドについて。通常は週家賃の2倍の金額ですが、たまに1ヶ月丸々の金額の所があります。そこが悪いという訳ではありませんが、初期費用が高くなる上に後々そのボンドが理由をつけられて返ってこなかったら痛手だなと思いました。理由というのは例えば、滞在中に自分のせいじゃないのにトイレ・洗濯機・冷蔵庫などが壊れたとかです。

◆おそらく家賃を週ごとに支払うと思いますが、支払った際に領収書を必ずもらってください。万が一の時のために口頭じゃなく形に残るものでやりとりが望ましいです。それに付随し、入居時最初に必要なお金などの詳細はメッセージで送ってもらい、スクショして保存しておきましょう。

◆家のルールがきちんと決められているのかはとても大事です。掃除やゴミ出しの当番などはもちろん、掃除以外にも冷蔵庫に自身のスペースがきちんと区切られていたり、夜何時以降は静かにしましょうとかそういったルールです。

◆清潔さは必ずインスペの際に確認しましょう。共用部に洗い物が積み上がっていたり、ゴミが溢れていたりしたのなら論外です。ケアンズは熱帯気候なので、虫がたくさん出ます。虫がとてつもなく苦手な方は、事前に虫が大嫌いな旨を伝えて虫がよく出るのか聞いておくといいと思います。

◆交通手段を確認するのもとても大事です。車がある方を除いて近くのスーパーやシティ、職場までの行き方は入居を決める前に必ず確認してください。特に最初はバスを使用することになるので、バス停が近いのか、時間がどれくらいかかるのかも重ある程度重要です。

◆あとは治安ですね。どこの国や街に行っても、必然的にシティに近い方が治安は悪くなります。いくらオーストラリア自体の治安が良いとしていても、ここは外国です。日本とは比べ物になりません。怖がらせるつもりはありませんが、夜間に1人で歩いていて襲われたというニュースを耳にすることもあります。そういった雰囲気や空気というのは意外と分かるので、それも考えながら周辺を歩いてみてください。

◆いくら切羽詰まっていたとしても、怪しい掲載には惑わされないでください。よく見かけるのが、家賃が明らかに安すぎるとか女の子のみの希望なのにオーナーの男性と2人きりで生活する環境とかです。女の子は特にお金で安全を買ってください。変なことに巻き込まれて後悔してからでは、遅すぎます。私は大丈夫、という気持ちは捨ててくださいね。

日本でできること

フラットメイト会員登録(無料)

 フラットメイトは基本的には無料で使えるので登録しましょう。日本にいるうちに、今どんな物件があって家賃がいくらくらいなのか頭の中に入れておくと参考になります。

Facebook /Twitterアカウント設立

 日本ではほとんど使いませんでしたが、オーストラリアへ来てからはよく使います。ない方はアカウントを取得しておいて、ある方はきちんとログインして使えるか確かめておきましょう。家探しのみならず、仕事探しやその他の情報を集めるのに重宝します。

直近にインスペクション予約

 オーストラリアに入国後、しないといけないことは山ほどあるので直前に日本から予約しておくのもありですね。しないといけない、というほどでもないので余裕がある方はという感じです。

英文残高証明書をコピー

 入居者を選考する際に、オーナー側から「この人は信用できるのか」という意味で稀にレファレンスを求められる場合があります。それは職場の雇用証明書だったり、前の家のオーナーからだったりですが、オーストラリアに来たばかりで仕事もなければ何も証明できません。そんな時に役立つのが、英文の残高証明書です。「これだけの資金があるので支払い能力がありますよ」ということを証明できる唯一のものではないでしょうか。

まとめ

 さてオーストラリア、特にケアンズで家を探せそうな気がしてきましたか。もしそうならお手伝いできて嬉しいです。まだ難しそう〜って方や分からないことがある方はInstagramやTwitterのアカウントをプロフィールに載せているので、DMなりフォローなり遠慮せず送ってください!